気ままに旅気分
 半田町

(徳島県美馬郡半田町)

「アッハハアッハハ」雨上がりの半田町「於安パーク」で人目も気にせず大笑いしていたおばさん二人組。それは私たちです。

濡れないようにとダンボールをお尻に敷いて初挑戦してみた全長109メートルのローラーすべり台、すべり終えてみると、お尻の重みに耐えかねた哀れ私のダンボール、ぽっかり空いたハート型の大穴。それを指さし、涙を流して笑い続けた失敬な彼女は、本音でつき合える数少ない友人の一人です。今回はその友人とおしゃべりを楽しみながら半田町を散策しました。

半田町と言えば、そうめん抜きで語ることはできません。まずはそうめんをいただこうと、町役場で教えてもらった「木下食堂」(半田町田井)へ。少々色あせたのれんをくぐると、まじめそうなご主人、木下忠義さん(70歳)ときさくな奥様、武子さん(65歳)がそろって出迎えてくれました。

「そうめんはコシがあるほうがおいしいから、ゆで過ぎないように」と武子さん。日ごろ家でもよく食べている同じ「半田そうめん」のはずなのに、木下食堂の冷やしそうめんは一味違って、とてもおいしいものでした。

町役場から車で40分ぐらい走ると、土々呂の滝親水公園が見えてきました。緑の木々の中、鳥たちのさえずりを聞きながら、きれいに整備された木製の遊歩道をのんびり散歩。その先端には落差30メートルの土々呂の滝が水しぶきをあげています。さらに滝の下からトラスト橋を上ると滝を上部から見ることができ、より一層の迫力を味わうことができます。

その後、私たちは於安御前山に整備された「於安パーク」に着きました。ここからは、半田町はもちろん隣町の美馬町までみごとに見渡すことができます。

「於安パーク」には四季の草花が楽しめる「四季の花畑」や、芝生が広がる「なかよし広場」、傾斜地を利用して設置した様々な遊具が楽しめる「わんぱくの丘」などがあります。ダンボールに大穴を空けたスリル満点のローラーすべり台も、ここにあります。

半田町は、もの静かで、子どものころを思い出させてくれるような、どこかなつかしい感じがする町でした。そのせいでしょうか。私たちが、子どものように素直にはしゃぐことができたのは・・・。ほんとに久しぶりにおなかを抱えて笑いました。

後のことも考えずビショビショになって遊びました。そして、私にとっての何よりの収穫は、大人になってもありのままの姿でつきあえる友人がいることを、再確認できたことだったかもしれません。

1998年7月掲載


思い出して一言

半田町はそうめんで有名だけど、そばも結構おいしいのです。そのそばを買いに行くのもこの取材の目的のひとつでした。

それにしても、イラストを描く場所をうまく見つけられず、ちょっと恥ずかしい仕上がりになってしまいました。締めきりに間に合わず、描き直す時間もなく反省してます。


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